画家の思い継承を目指して ―時を超えて伝えるー 絵画修復プロジェクト

第二回 大佛次郎記念館所蔵 版画5作品

 

主催:特定非営利活動法人美術保存修復センター横浜

この度、特定非営利活動法人美術保存修復センター横浜(以下当NPO法人)では、寄付により多くの皆様に大切な絵画の修復を進めるプロジェクトを始めました。この第二回目のプロジェクトとして、今回、大佛次郎記念館所蔵作品を修復させていただきました。

私共NPO法人は2011年に横浜に設立し、横浜を中心に油彩画の修復とその修復技術を広く知って頂く活動を進めております。設立後、NPO法人として横浜市立小学校の絵、静岡ハリストス正教会や玉川大学教育博物館のイコン、大佛次郎記念館の作品や横浜市開港記念会館「和田英作作品2点」、公共、法人、個人の作品等多数修復させて頂いております。

さて、皆様が訪れる美術館で作品が鑑賞できるのは、人知れず大切に保存管理している美術館の学芸員の知られざる努力によるものです。それでも美術作品は時間経過により劣化する運命を担っております。作品の保存状態にも大きく依存しますが、作家の思いが時間の経過に従って失われて行きます。そこで、作家の思いを出来るだけ後世に伝えてゆく処置が必須です。以前、修復作品が、修復前に比較して似ても似つかない修復になってしまった話は未だ記憶に残るところですが、作家の思いを違えず伝える様に処置して行くことが修復の技術です。千年の時を超えて私達が作家の思いを鑑賞できるのは、この様な修復家の技術によるものです。

私共は、地域に密着した美術館/所蔵館で大切な作品は、美術館一人に頼らず、地域の皆様が助けながら作品を守り伝える事が出来るのではないかと考えています。自分達にとって大切な絵を組織の予算割り当てを待つことなく、皆さんの大切な作品を寄付により作品を守って行く事の出来る仕組みがあれば良いと考えております。

私共の修復工房では、個人様ご自身がお持ちの作品の修復相談を多く受けます。お持ちの著名な作品を修復して行く事は、個人でも社会的財産を伝えて行く為に大切なことです。しかし、ご自身がお持ちの大切な作品が著名な作家さんが描いた物ではないので、修復をしていただけないものと考えていらっしゃる方のお話を時々聞いております。私共は市場での評価とは異なってもご自身が大切に思っておられる作品、ご両親から譲られ、子供に伝えて行きたい作品など、個々人の思いの詰まった作品を、修復して後々伝えてゆくことをお手伝いすることは、我々の大きな役割であると考えております。

この機会に、この修復の結果を広く知って頂き、傷んだ大切な作品をそのまま手をこまねいているのではなく、修復が出来ることを身近に知ってもらう事を狙いとしております。広く美術館を訪れる皆様に修復を身近に知って頂き、作品の維持のために修復が必要である事を広く理解して頂く狙いがあります。

 

特定非営利活動法人美術保存修復センター横浜

 

【第二弾】 画家の思い継承を目指して -時を超えて伝える-

絵画修復プロジェクト 展示&トークイベントのお知らせ

 

 

当NPO法人では、寄せられた寄付を活用して

公共施設の持つ美術品等を修復する「絵画修復プロジェクト」を実施しております。このプロジェクトは、美術館を含む色々な機関の持つ美術品が、修復を求められているにも関わらず、十分に対応できていない事を課題と考え、これを解決する新たな提案として、「美術品を大切に思う人々の寄付により作品の修復を進めようとする」ものであり、修復の大切さを理解して頂く為のプロジェクトです。

 

 

第二弾の今回は、「画家の思い継承を目指して -時を超えて伝える-絵画修復プロジェクト」

によって甦った19世紀末〜20世紀初めに活躍したフランスの画家の銅版画を展示致します。下記展示内容の一部です。

お近くにお越しの際は、是非ご覧ください。

今後とも1人でも多くの人へ活動を知っていただき、保存修復の保全保護を行なっていき、普及啓発活動に寄与する所存でございます。

 

美術品の保全保護、絵画修復に興味のある方、保存修復を通じて社会貢献をされたい方、是非、私たちの活動にご支援いただけますと幸いです。

 

 

 

 テーマ展示「大佛次郎 美術の楽しみ―大佛次郎記念館コレクションより」

会期
2023年1月6日(金)〜2023年4月16日(日)

場所:大佛次郎記念館 The Osaragi Jiro Memorial Museum

       (公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団)

  〒231-0862 神奈川県横浜市中区山手町113(港の見える丘公園内)

 

『伸び上がる猫』

北斎漫画を模したと言われている。

大の猫好きで知られる大佛次郎らしいコレクション。

【修復前】

【修復後】


『 ブロンド誌 』

ドレフュス事件の裁判を傍聴するブロンド誌の女性記者

【修復前】

【修復後】


『 ラボリ弁護士 』

1894年ユダヤ系軍人ドレフュスがドイツのスパイとされ告発される。
何度か開かれた裁判で熱弁をふるうラボリ弁護士の姿。1906年無罪となる。

【修復前】

【修復後】


 

 

 

 

《トークイベント》

「修復を終えて〜ポール・ルヌアールの銅版画〜」

貴重な作品を長く保存し、将来に伝えていくために必要な「修復」という作業について考えます

 

講師:特定非営利活動法人美術保存修復センター横浜 内藤朝子

   経新堂稲崎 表具師 稲崎昌仁 氏

 

【開催概要】

日時:2023年2月25日(土) 14:00〜 (約1時間)

場所:大佛次郎記念館 The Osaragi Jiro Memorial Museum

       (公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団)

   〒231-0862 神奈川県横浜市中区山手町113(港の見える丘公園内)

 

参加費:無料 ※入館時に観覧料200円別途必要です(中学生以下無料)

    事前予約不要。

 

※講演中、会場内は出入り自由となっております。

人数が多く、密になる場合は、入場を制限する場合がございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大佛次郎 美術の楽しみ―大佛次郎記念館コレクションより」